懲りずにまたLTSPクライアントのカスタマイズしてみた-kiosk編その2

id:hykt:20081030に続くid:hykt:20081104の続きのid:hykt:20081223の続きのid:hykt:20081224の続き。
ltsp-build-clientコマンドに--kioskオプション付けて作成したキオスク端末を、少し実用的にしてみた。
目的は次の4点。
  • 日本語を表示できるようにする
  • 日本語を入力できるようにする
  • Firefoxのスタートページを設定する
  • Flashを表示できるようにする
これがクリアされれば、実用的にほぼ問題はないでしょ。

…で、あれこれ試行錯誤した結果、できました。*1

手順は次のとおり。

hykt@ubuntu-desktop:/opt/ltsp$ sudo ltsp-build-client --kiosk

hykt@ubuntu-desktop:~$ sudo chroot /opt/ltsp/i386
root@ubuntu-desktop:/# mount /proc -t proc /proc
root@ubuntu-desktop:/# mount /sys -t sysfs /sys
root@ubuntu-desktop:/# apt-get install language-support-ja language-pack-ja
root@ubuntu-desktop:/# apt-get install swfdec-mozilla
root@ubuntu-desktop:/# vi /etc/firefox-3.0/profile/user.js (次の2行を記述)
user_pref("browser.startup.homepage", "http://www.hatena.ne.jp/");
user_pref("intl.accept_languages", "ja,en-us,en");
root@ubuntu-desktop:/# umount /sys
root@ubuntu-desktop:/# umount /proc
root@ubuntu-desktop:/# exit
hykt@ubuntu-desktop:~$ sudo ltsp-update-image 

各手順のポイントは次のとおり。

日本語の表示と入力
apt-get install language-support-ja language-pack-ja

これらのパッケージで、日本語のフォントやインプットメソッドなど日本語の利用に必要なものが導入される。

Flashプラグイン
apt-get install swfdec-mozilla

これで、Flashが一応表示できるようになる。

ただ、Flashの再生が自動的に始まらないのと、youtubeニコニコ動画は再生できない。


実は、Flashについては flashplugin-nonfree というパッケージが用意されているので、これを導入するだけという手軽さのはずだった。しかし、このパッケージのインストールの最中に、ダウンロードされるファイルが見つからないというエラーでインストールできなかった。(…ので、時間が経てばパッケージが修正されているかもしれない。)

また、別の方法として、Adobeダウンロードサイト*2からUbuntu用のファイル*3を入手して、dpkg --install <ファイル名> でインストールするというものもある。しかし、この方法でchrootしたLTSPクライアント環境に導入しても、Firefoxではプラグインが認識されなかった。パッケージとしては正常にインストールされているのに…。

…というわけで、現時点は不完全ながらも、一応Flashを表示できる環境としては swfdec-mozilla パッケージの導入に落ち着いた。

Firefoxのスタートページと言語の設定
vi /etc/firefox-3.0/profile/user.js (次の2行を記述)
user_pref("browser.startup.homepage", "http://www.hatena.ne.jp/");
user_pref("intl.accept_languages", "ja,en-us,en");

user.jsファイルは、上記のディレクトリには存在していないので、新たに作成する必要がある。なお、Firefoxの設定という意味では、同じディレクトリにあるprefs.jsファイルに記述してもよいが、prefs.jsに書かれているコメントを読むと、「このファイルは編集してはいけない。…(省略)…変更する場合は、 http://www.mozilla.org/unix/customizing.html#prefs を参照。」と書かれている。そこで、このURLの情報を読むと、prefs.jsと同じディレクトリにuser.jsというファイルを作成して、その中に記述すればよいことが分かる。

ちなみに…ディスクイメージの内容(/opt/ltsp/i386配下)を変更する際の手順
id:hykt:20081104に書いた手順では、/procしかmountしていないけど、下記のURLに紹介されているカスタマイズ方法では/sysもmountしているので、これに倣った。
文中では、/sysについて(might not be needed, but just in case)*4と書かれているので念のため。
いや〜いい勉強になった。
それは確かだけど、Virtual PCの復元ディスク機能がなかったら、途中でやる気なくなってたな。
Virtual PC、便利だね。

*1:この「…」には、いろいろな試行錯誤が込められているのだ。

*2: http://get.adobe.com/jp/flashplayer/

*3: Ubuntu 8.04+用.debファイル

*4:訳すと「必要ないかもしれないが、念のため。」