Windows 7 ベータ版のWindows エクスペリエンスインデックスのスコアの範囲がVistaと違っていた

Windows 7 ベータ版のインプレッションが、どしどし出てきました。

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2009/0120/honjyo009.htm
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2009/0116/config243.htm
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2009/0114/mobile439.htm

それを読んでいたところ、id:hykt:20090116 で、同じPCで実行したWindows 7 ベータ版とWindows Vistaベンチマークについて、訂正しなければならないことが見つかった。

それは、「Windows エクスペリエンスインデックスのスコアの範囲が、Windows 7 ベータ版とWindows Vistaとで違う」ということ。
確かに、Windows 7 ベータ版での結果の画面には、
Windows エクスペリエンスインデックスは、主要なシステムコンポーネントを1.0〜7.9の尺度で評価した値です。
と書かれている。
ちゃんと読んでなかった…。反省。

ちなみに、Vistaでは1.0〜5.9の尺度で評価されている。

さて、Windows 7 ベータ版とWindows VistaでのWindows エクスペリエンス インデックスの結果を同じ尺度で評価するために、Windows 7 ベータ版のスコアを変換してみた。

Win7 Win7'*1 Vista
プロセッサ 3.1 2.5 3.9
メモリ(RAM) 4.4 3.4 4.4
グラフィックス 2.4 2.0 2.0
ゲーム用
グラフィックス
3.0 2.4 2.8
プライマリ
ハードディスク
2 1.7 4.2


変換後のスコアでは、グラフィックス以外のスコアは全てWindows 7ベータ版の方が下回った。
そしてグラフィックスのスコアは同じ値なので、全体的な評価はWindows VistaよりWindows 7 ベータ版の方が下回るということになる。
う〜ん。数値の上ではそうだとしても、本当にそうなのかな?
気になるな…。
体感的にはほとんど変わらないんだけどな…。
冒頭で紹介したURLの記事でも、Windows 7 ベータ版の印象がよく書かれているんだけどな…。
もう1つ気になるのは、Windows エクスペリエンスインデックスについてのヘルプ*2の内容に、整合性が取れていないと思える部分があるところ。
例えば、Windows Vistaの場合、同ヘルプに、
現在、基本スコアの範囲は 1 〜 5.9 です。
と書かれていて、同ヘルプ中の「コンピュータの基本スコアについて」内には、
基本スコアが 1 または 2 のコンピュータには、…
基本スコアが 3 のコンピュータは、…
基本スコアが 4 または 5 のコンピュータでは、…
とそれぞれのスコアについての説明がある。
それに対して、Windows 7 ベータ版の場合、同ヘルプには、
The base scores currently range from 1 to 7.9.
と書かれている。ここまではいい。そして、同ヘルプ中の「About your computer's base score」内には、
A computer with a base score of 1 or 2 ...
A computer with a base score 3 ...
A computer with a base score 4 or 5 ...
と基本スコアが5までのことしか書かれていない。
基本スコアの範囲が7.9までに広がったのだから、6または7の場合についての説明があるべきだけど、それがない。
基本スコアが1〜5までの場合に関する説明は、Vistaでの説明と全く同じだし…。
1〜5.9が1〜7.9に単純に広がったのではない*3んだとして、5以下についてはVistaと同様の評価であるというならば、なおさら6又は7の場合についての説明がないのはおかしい。
基本スコアの範囲が1〜7.9に広がったというよりは、7.9が5.9の誤植であるように感じるんだけど…。

ま、ベータ版だからね。

*1:変換に用いた式は、次のとおり。
Win7'=(Win7-1.0)/6.9*4.9+1.0

*2:スコアが表示されている画面の「これらの数字の意味はなんですか?」

*3:それだと、先に考えた変換式は正しくないことになる。